学問のすゝめ
歌手の松田聖子さんが中央大学法学部を通信課程で卒業されたニュースがありました
当然ですが、アカデミックの世界は相手が有名人だからって忖度することなどは一切なく、ご本人がかなり努力をされたのだろうと想像できます
私自身もこの10数年ほぼ勉強付けの毎日でした
その顛末を書きたいと思います
今から20年近く前のことです
私は40代半ばでした
世界を震撼させたリーマン・ショック
私のいた会社は一気に業績が下降して、給料は半分となり賞与も無くなりました
社員のほとんどが切られ、最後は本業が廃業となり全く畑違いの仕事に放り出されました
それでも仕事があるだけマシだと前向きに捉えようとするも悪いことも重なりました
私もこの頃は、家計を見直し生命保険をどんどん解約、住宅ローンを組み直し、外で珈琲を飲む時は必ずお替り自由のところを選び、空いた時間はタダでできる懸賞応募ばかりしていました
この頃は私にとって、経済的にも立場的にも地獄を味わった時期でした
現状への不満と将来への不安を何とか払拭しようと自己のリカレントに取り組み始めたのもこの頃です
私の持つ資格は40代後半から取得したものが圧倒的に多いのです
さらに、48歳のときに通信制の大学へゼロ入学して4年で卒業、その後の2年で大学院まで卒院しました
卒院にあたっては社会学的な事例研究をおこない4万字をはるかに超える論文を書いたのでした
自分で目標を作り、高みを目指して努力する
その高みに到達したときにどんな景色が待っているのか想像することが私にとってモチベーションになったのでした
もっと努力して、もっと多くの機会を手にすれば、もっと経済的に豊かになれる
そして家族をもっと楽にしてあげられる
今まで自分が忘れてきたものを取りに向かう旅でもありました
そうした希望だけが当時の私を支えたのです
ほぼ毎日机に向かい教科書に取り組みましたが、実は私にとっては楽しい時間でもありました
こうした努力で資格取得だの卒業だのという結果は残りましたが、別に誰かが褒めてくれたわけではありません
しかし、苦しかった中で何とか道を切り開こうと走り続けて、純粋に努力を貫いたその期間は、自分にとってのかけがえのない勲章だったのです
自分だけの勲章・・・かけがえのないものです
今通信制の大学は山ほどあり、ネット環境が成熟したおかげで通学せずに卒業できる大学もあるようです
就職や転職目当てのリカレントならブランドを目指すという手もありますがそういうところは得てして授業料も高いのですが、ブランド目当てではなく純粋に学びたいという人なら大学4年間(編入なら2年)なら70万程度で卒業できるのです
大学院なら2年で30万程度です
私は、学びやすさ、質の高さ、学習科目の豊富さで放送大学を選びましたが、講師陣は最高でした
ブログよりも熱中できる科目や授業もあり、卒業目当てではなく1科目だけのつまみ食い学習(選科履修)もできるので、興味の沸いた方はどうぞ
90歳を超えて卒業される方もいますので、やはり学びには魅力があるのでしょう