少年時代の思い出(3)そろばん塾
小学校時代は取り柄のない普通の子だった
不良でもいじめっ子でもいじめられっ子なく、成績も普通、運動も大したことはなかったが足だけは速かった(ずっと運動会のリレーのクラス代表だった)
小学校低学年の頃、他の親と同じようにうちの親も子供たちに何か習い事をさせようと考え、隣町にある算盤教室に通わせたことがある
あまり面白いものではなかったが、ある時、今日は行きたくないと思った兄がサボろうと私に言ってきた
ちゃんと教室に行ったかどうか後で親に聞かれるので、そこで兄は私たちの自転車の位置を微妙にズラして行って来たように見せかけるアリバイ工作までした(昔から兄にはこういう悪知恵があった)
しかし、所詮は子供の底浅い悪知恵だ
或いは教室の先生から「最近来てませんよ」と連絡があったのかも知れない、当然親にバレて怒られた
もう50年以上も前の話だが月謝はひとり二千円か三千円くらいで、頑張って欲しいと送り出したのにやり切れなかったろう
兄よ、私はあんたから悪いことしか学んでない