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社会人駆け出しのころ(6)オカマに遭遇する

まだ社会人駆け出しのころ、昼間の会社でバリバリ働きながら夜の店でもバイトをするというタフな生活を送っていました


暖かい春の夜の1時過ぎ、夜の仕事を終えて、車に乗り込み繁華街を抜け最初の信号で止まったときでした
10数メートル先から若い女性が「すいませ~ん!」と手を挙げて叫びながら近付いてくるじゃありませんか


「??」


繁華街の通りとは言え、深夜のため他に人通りはなく、たまにタクシーが通り過ぎるだけでした
女性は近付いてくると「乗せて頂けないですか?」と言いました




私は何か事情でもあるのかな?と思いつつ


私「良いですけど、どちらまでですか?」と尋ねました
女性「〇〇までです」(そこから2キロ程度の場所でした)
私「わかりました、どうぞ」


女性は助手席に乗り込みました
車を走らせると、女性は真っ直ぐ前を向きながら愛想良くとりとめのない話を始めました


女性「お仕事だったんですか?」「今から帰るのですか?」


女性の案内で車を走らせ、しばらくすると女性は自分の手を運転する私の左太ももの上に乗せてきました


私は多少の戸惑いを感じながらそのまま車を走らせましたが、女性は変わらず話を続けます


女性「どちらまで帰るんですか?」「あっ、そこを右に曲がって下さい」


女性の手はだんだん積極的な動きになっていきます


「あっ、そこのアパートなんです!良かったらコーヒーでもどうですか?」


どうしても御礼がしたいという女性の誘いに乗り、私は彼女のあとに続いてアパートの2階の部屋に入りました


部屋はこざっぱりした部屋でした
部屋の端の方にベッドがあるのに気付きました


女性は「お湯を沸かしてきますね」と言って台所へ向かいましたが、解せなかったのは彼女が部屋の電気を付けなかったことです


そう言えば、車の中の彼女の横顔は随分化粧が濃かったような・・・


彼女が部屋に戻ったところを、私は「ちょっと電気を付けてもいいかな?」と言って灯りをつけると、な、な、なんとオカマだったのです


先日書いた記事「夜のラーメン」よりも半年以上も前の話で、オカマと間近で遭遇するのは初めての経験でした



40年前もオカマは存在したし、クラスの中にも一人か二人はそれらしいのもいました
職業ニューハーフも既にいた時代だったので、何も驚くこともなかったのですが・・・


しかし、当時私は22歳と若く、まさかこういう出会いがあるとは想像もしていませんでした私は非常に驚き、慌てて部屋を飛び出したのです


「彼女」が後ろから「何よ!あんただって分かってて来たんでしょ?」と放った言葉が今でも耳に残っています




それからしばらくして私は営業所に転勤して同僚Hさんと知り合い、気が合って一緒に仕事のあとよく遊んだものでした


ある時、二人で夜の新規開拓でスナックに入ると、「ミエコ」と名乗るとても綺麗で気が利いた素敵な「女性」が付いてくれました


「彼女」はオカマでした
本人もサラッと自発的にそう話してましたが、実にスマートで気さくな雰囲気でした


店を閉める時間までいて、帰り際にミエコさんはHさんに家まで送ってくれませんか?と頼んでいました
家の場所を聞くと店から2時間近くも離れた場所、翌日も仕事です


しかし、Hさんはミエコを送っていきました


翌日出社したHさんにその後のことを聞くと、途中のファミレスでお茶をしたらしく、そして「ミエコはただのオカマじゃない」と言ってましたが、それ以上詳しいことは聞きませんでした


確かに、気の利いた綺麗系の「女性」でしたが・・・


(注記)
書いた内容は40年も前の話で、そのときの感性のままで忠実に書いていますが、決して性的マイノリティの方を揶揄するつもりはありません
時代は変わり、今や性的マイノリティを含め多様化を受け入れる社会となりました
そして私もそうした考え方を受け入れていますが、もし私の書いた内容で不快に思われる方がいましたら申し訳なく思います

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