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人は齢とともに立派になるわけではない

埼玉の郵便局で拳銃を持った86歳の男が人質を取って立て籠る事件があった
この事件に衝撃を受けた人も多かったのではないだろうか?


武器を用意した時点で感情による発作ではなく計画的な犯行であったことが分かるが、平均寿命もとうに過ぎた後期高齢者の男が武器を手に武力に訴える姿は何とも想像しがたい!


想像しにくい背景(理由)の一つに、「人間は齢とともに穏やかになっていくものだ」という一般的な先入観が我々の頭にスリ込まれているからではないだろうか?


昔、孔子が「40で惑わず、50で天命を知り、60で耳従い、70で心の欲するところに従い法を超えず」と言ったが、私はその言葉を知った高校生のときに、人は歳とともに成長するものだと思ったものだ(ウブ)


人間は清く正しく頑張って生きていれば、例え肉体は衰えても、精神は成長を続け人間的にも立派になっていくのだと・・・何と初心な青年だったことか(笑)


この敬老の思考が若者の精神にすり込まれるのはまさに教育の成果なんだが、個人的には30歳前後で剥落していくことになる


孔子は「30にして立つ」と言ったが、ドイツの文豪ゲーテは「熱情家は30歳で十字架に架けよ、かつては欺かれた物もひとたび世間を知ると悪者になる」と言った


真面目に生きた人ほど世間とのギャップに打ちのめされるということだろうか?


実際の現実的な人生行路を考えると、山あり谷あり、上り坂、下り坂そして「まさか」というのもあって、家康公の「人の一生は重荷を負って遠き道を行くが如し」という遺訓がまさに当てはまると思う(楽な道程なんてない)


私の人生で言えば、予期せぬ転落、大きく落ち込んだ節目、人生のデプレションなどと呼べるようなかなり辛く気の滅入る酷い時期が2度ほどあった


裏切り、行き場のない孤独、やるせない日々、経済的没落、肉体的変調等、まあ色々とあったわけなんだが、それでも何とか前を向いてやって来れたのは我ながら誇れるかなと思う


しかし、その過程で自分の人や社会を見る目がポジティブなものばかりではなく、ネガティブなものも織り交ぜたものに変容していくのが分かった


ところで最近のことだが、海外から発信されるあるブログを楽しく読んでいたのだが、そのコメント欄にはなぜか多くの高齢者が集い、自身の下らない承認欲求やちっぽけな自己顕示欲のためにドヤ顔の連続投稿がなされ、その延長で見苦しい誹謗中傷をする人(たち)がいたので、そのブログそのものを読むのを辞めてしまった


ブログ主は海外成功者で魅力的な人だっただけに極めて残念だったが、纏わりつく老人コメンテーターがあまりに酷過ぎるのも結局はブログ主自身の力量なんだと思う


そもそも自己のブログのコメント欄を老人サロン(のようなもの)にしてしまっている時点でいかがなものか?、コメントは承認制にしたほうが良いと思う
寛容さが作ってしまったのはただの老害、高齢の怪獣、珍獣、猛獣だったということ


コメントする老人たちも自己の承認を求めるならば自分でブログを始めればよく、他人のブログを荒らす利用するのは反則だ(と思う)


高齢となってハンドルを握り続け大きな死亡事故を起こし、何故か自動車メーカーを訴えた懲りない老人の面々もいる


社会的地位があって、(多分)金もあって、気位はそれ以上にあって、でも品性下劣な高齢者っていったい何なんでしょう?
はっきり言って見苦しい


一般人にとっては山あり谷ありの人生もこういう人たちはそうした経験もなく順風満帆にこれまでやってきたということなんだろうか?
だから人の気持ちが分からない


私の知る老師、元住職で95歳で没した僧侶は死ぬ直前まで現役であった
業界、檀家衆の中では非常に評価されるひとであったが、死後にある話を聞いて私はがっかりしたのを覚えている


それは、孫(住職)の嫁と非常に折り合いが悪く生前つねにその嫁の悪口を言っていたことが分かったからだ


これは私が高齢で元気な人を「立派な人」と私が勝手に偶像化してしまったために感じたガッカリだったわけで、まあ相手も実は人間すなわち俗人だったと思えば良かったのかもしれない


人間には、歳を食おうが何しようが、良いところも悪いところも、淡白なところも濃いところもあるし、人間関係で見れば波長が合うとか合わないとかって大いにあるわけで、それを考えれば人間は歳を取れば「立派になる」わけではなく、その人の持つ「個性が増長する」と見といた方が良いのかもしれない


埼玉で拳銃を持って立てこもった86歳男は、元々が武闘派でその性向が表に出ただけでなのだ


立派かどうかは多少時代の価値観もあるが、若い人にも老人にもいるし、しょうもない年寄りも若造もいるということで・・・


もちろん職業による貴賤はない

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